日本時間6月15日10時にキックオフとなった日本対コートジボワール戦。本田選手のゴールで1点先制したものの、後半立て続けに2点を失い、追い上げもままならず敗戦となった。当日の日本チームのパフォーマンスはどうだったのか、1年前に同じレシフェで戦ったコンフェデレーションズカップのイタリア戦と比較すると、その差は歴然だった。(ITpro編集部)
1-2で敗れたコートジボワールとの戦いを振り返るとポイントは大きく3つあった。パスをつなげなかったこと、日本の左サイドで相手に先手を取られたこと、そして前線からの連動した守備ができなかったことだ。データスタジアムで取得した試合のデータを基に、それぞれを振り返ってみよう。
できなかったパスサッカー
今回のワールドカップ日本代表の23人は攻撃的な選手を選んでいる。コンフェデレーションズカップのイタリア戦で成功した細かいパスをつないでいく攻撃スタイルを取る予定だったはずだが、それがコートジボワール戦ではできていなかった(表1)。
それは数字を見ると顕著だった。コートジボワール戦の日本のボール支配率は41.6%。これはザックジャパンになってから4番目に低く、40%台前半という数字は一般的にいってもかなり偏った試合のときに記録されるものだ。
それに比例するようにパス数も少なかった。コートジボワールの502本に対して日本は369本で、成功率は86.3%と76.7%と10ポイントも相手を下回った。詳しくは後で述べるが、コートジボワールがパスをセンターラインの後ろ辺りでボールを回していたことがパスの本数や成功率に影響しているかもしれない。
うまく攻撃ができていなかった印象を受けたが、それも数字に表れている。シュート数はコートジボワールの23に対して日本は9しかなく、相手チームのペナルティエリアに進入した回数も22対9と圧倒的に少なかった。
本来日本が目指していたサッカーを示すため、2013年のコンフェデレーションズカップのイタリア戦*1と直前の強化試合のザンビア戦*2と比較してみた(表2)。