高速パケット通信は、決して“使い放題”ではない

 NTTドコモ、au(KDDI)、ソフトバンクモバイルのスマートフォンを使っている人の多くは、パケット定額サービスに加入していることだろう。月額5700円で使い放題になるプランが一般的だ。しかし、LTEなどの高速通信を利用できるのは月に7GBまでという制約があり、それを超過すると通信速度は128kbpsに減速されてしまう。引き続き、高速通信を利用したい場合は、2GBごと2500円の追加料金が必要だ。

 NTTドコモが6月から開始する新料金プランでは、パケット通信料は家族で分け合える「シェアパック」になり、パケット利用量に合わせたパックを選べる。例えば、月に10GBまで使える「シェアパック10」は月額9500円。これを4人で使う場合、副回線(3人)はそれぞれ月額500円の「シェアオプション」で利用でき、4人合計1万1000円で10GBを分け合える仕組みだ。

 一人で利用する場合は、2GBまでの「データSパック」(月額3500円)または5GBまでの「データMパック」(月額5000円)から選べる。いずれのパックも、利用可能なパケット量に達した場合には、1GB1000円で追加することもできる。一人で7GBを使う場合は、データMパック(月額5000円)+追加2000円=7000円になるので、従来プランよりも割高になる。

 最近、注目を集めている“格安スマホ”は、基本使用料が安いSIMカードを装着して使う。1か月に利用できるパケット通信量によって利用料が異なり、主流となっている月額1000円程度で利用できるプランは、高速通信は1GBまでしか使えないものが一般的だ。

 LTEなどの高速モバイル通信は、決して“使い放題”ではない。各キャリアの月額5700円プランを契約している場合は、7GBを超過しないように注意する必要があるし、NTTドコモの新料金プランや格安スマホを利用する場合は、パケット利用を抑えることがコストダウンにつながる。