官庁や自治体における、いわゆる行政情報システムでは、一風変わった漢字コードが用いられている。人名や地名に必要な漢字を、それぞれの省庁が思い思いの形で、情報システムに搭載してきたためだ。

 本特集では、これら行政情報処理用漢字コードのうち、現在かなり大きなシェアを持つ「住民基本台帳ネットワーク統一文字」「戸籍統一文字」「入国管理局正字」という3つの漢字コードの現状をお伝えする。

 併せて、これらを理解するためのベースとなる「JIS X 0213」と「JIS X 0212」を第1回で解説するとともに、3つの漢字コードを一体に統合すべく構築されつつある「文字情報基盤」を最終回で扱う。