以前、日経コンピュータの編集にかかわっていたころ、取材を通じて、システム開発、特に大規模システム開発は簡単にはいかないものだと痛感させられました。「大規模開発では4割が予算超過、5割が工期遅延」を読んで、改めて大規模システム開発について考えさせられました。

 日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)の調査によるものですが、500人月以上のプロジェクトの場合、43.9%が予算を超過し、48.9%で工期が遅延しています。決して少ない数字ではありません。

 気になったのが、以下の部分です。

 「ここ5年間は『予定より超過』の割合が減少傾向にあったが、今回の調査では一転して増加した。あくまでも推測の範囲だが、システムの複雑化と要求の高度化により難易度の高いプロジェクトが増えていることや、経営環境の変化が激しくプロジェクトの途中で要件が変わるケースが増えていることなどが、予算超過の背景にあるのではないかと考えられる」

 果たして、予算を超過するプロジェクトの割合は今後も増え続けるのか、再び減少していくのか、追いかけていきます。