電子メール、ブラウザー、使用マニュアル――。Amazon Web Services(AWS)を運用していると、AWSのサービス以外の部分でつまずくことがある。運用編の最終回である今回は、そうした“外部環境”における、つまずきポイントを紹介する。

つまずきポイント1:メンテナンスの告知メールで勘違い

 AWSでメンテナンスが実行されるとき、ユーザーは電子メールで事前にそのことを知る。このメールの読み方を間違え、勘違いするケースは多い。

 あるユーザーは、EC2インスタンスの再起動が行われることを知り、予定時刻が近付いたので「そろそろ再起動される」と思って待ち構えていた。ところがなかなか再起動されず、不安になったという。

 この理由は、メールに記述されたメンテナンス時刻の読み違いである。AWSでは各サービスによって時刻の表記が異なっているため、よく確認しないと大きな問題に発展しかねないのだ。

 例えば、EC2やRDSのメンテナンスメールの場合、メールの文章は英語で、メンテナンス時刻は協定世界時(UTC)で表示される。一方、オンプレミスのソフトウエアアプライアンスをクラウドのストレージと接続する「AWS Storage Gateway」のメンテナンスメールは日本語で表記され、メンテナンスの時刻は、サービスを利用しているリージョンに合わせたものになる。東京リージョンであれば、日本標準時(JST)だ。

 また、緊急でメンテナンスが行われることもある。その場合、メンテナンス時刻の直前に告知メールが送信されるので、注意が必要だ。