Amazon Web Services(AWS)にはさまざまなサービスがあり、申請しないと利用できないものがある。運用編、第2回の今回は、申請面でのつまずきポイントである。申請を怠ると、最悪アカウントの停止を言い渡されることになる。

つまずきポイント1:EC2からメールを送信できない

 あるユーザーで、EC2インスタンスからメールを送信した際に、10通送ったはずなのに7通しか送信先に届かないということがあった。

 これは、このユーザーがメール送信の申請をしていなかったことが理由である。

 EC2インスタンスから外部(インターネット)に向けてのメール送信に、一定の制限が設けられている。具体的には、EC2インスタンスから送信できるメールの量に上限が設定されており、この上限を超えると送信先にメールが届いたり、届かなかったりといったことが発生する。EC2インスタンスが踏み台にされて、スパムメールがリレーされてしまうことを防ぐために、こうした制限が設けられている。

 もし、EC2インスタンスからメールを送信したいならば、申請フォームから申し出る必要がある。

 アカウント単位でメール送信が制限されるため、一度申請してしまえば、その後作成するサーバーについては申請する必要はない。ただし、制限が解除されるまで日数が掛かる場合がある。早ければ当日に解除されるが、遅ければ数日掛かることもある。EC2インスタンスからメール送信を行う場合は、早めに申請すべきだろう。