山岸は、包装と物流に関わる資材の製造・販売を主力事業とする小田原市の企業である。1950年に包装木箱の製造業として創業した同社は、「箱」では包装事業として包装容器・材料および包装機械など包装全般を、「木」では物流機材の事業として輸出梱包・パレット・物流機材・機械器具設置工事業および利用運送事業を展開してきた(写真1、2、3)。

写真1●本社・小田原営業所
写真1●本社・小田原営業所
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写真2●木製パレット組立工場(山北工場)
写真2●木製パレット組立工場(山北工場)
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写真3●包装容器・資材(商品センター)
写真3●包装容器・資材(商品センター)
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 貨物輸送業界が「物流」から「ロジスティックス」へと変遷する中、同社も会社の役割を物流資材のサプライヤーから、3PL(サード・パーティー・ロジスティクス)機能を持つ包装・物流・保管のトータルサプライヤー・総合商社への転換を目指している。

 既に、2001年には品質マネジメントシステムの「ISO 9001」および環境マネジメントシステムの「エコステージII」の各認証を3事業所(小田原営業所・商品センター・山北工場)が取得。全従業員が安全運転者を証明する「SDカード」を取得するとともに、利用運送事業においてもGPS(全地球測位システム)を用いた安全運行管理の徹底を推進している。

 さらに2007年には、神奈川県子ども・子育て支援推進条例第15条に基づいた「かながわ子育て応援団」の認証取得に早い段階で取り組み、7番目に認証を取得するなど、社会的責任に対する取り組みを積極的に行ってきた。