急激かつ予測困難な経営環境の変化に柔軟に対応しながら競争力を維持・向上し続けるには、企業内外の経営資源を最大限に活用しつつ経営革新に取り組み続けることが不可欠です。これらを実践していくには、IT活用を高度化していくことが欠かせません。では、企業はどのようなIT戦略を立案し、実行していけばよいのしょうか――。

 日本情報システム・ユーザー協会が、東証1部上場企業とそれに準じる企業の計4000社を対象に実施した調査「企業IT動向調査2014」(有効回答は1016社)の報告書から、ユーザー企業におけるIT投資・活用の最新動向をご紹介します。

調査概要

 調査期間は2013年10月28日~11月18日。調査対象は、東証一部上場企業とそれに準じる企業の計4000社で、各社のIT部門長に調査票を郵送して1016社(回答率:25%)から回答を得た。

 回答企業の売上高(単体)は、10億円未満が2.7%、10億円以上100億円未満が26.8%、100億円以上1000億円未満が47.3%、1000億円以上1兆円未満が18.9%、1兆円以上が4.4%である。

 業種グループとしては、建築・土木が8.2%、素材製造が17.2%、機械器具製造が24.1%、商社・流通が17.8%、金融が6.9%、社会インフラが7.1%、サービスが18.6%である。