今回は、実際のユースケースを3つの観点に分けて紹介する。

 さあ、詳細な生データが手に入り、解析する環境が整った。では、具体的に何ができるようになるだろうか。これだけのデータと解析環境があれば、さまざまなデータ解析ニーズ・活用ニーズを満たすことができる。下記に例をあげる。

Googleアナリティクスプレミアムのデータを独自の視点で解析

 まずは、Googleアナリティクスプレミアムで収集されたデータだけを解析・活用の対象にするケースを考える。Big Queryエクスポート機能で得られたデータを解析すれば、通常のレポート機能では不可能な解析結果を得られる。

1.長期間に渡るユーザーの動きを解析する

 複数回のタッチポイントがあるマーケティング施策では、ユーザーを長期にわたって追跡することがある。例えば、季節ごとにWebサイトでキャンペーンを行うケースであれば、各ユーザーがどのキャンペーンに応募したのか、その後のキャンペーンに応募しているか、その後Webサイトに訪問しているかなどを追いかける。

 通常のGoogleアナリティクスのレポートが持つ機能では、ユーザーごとの動きは長くて数十日までしか追跡できない(図1)。一方、Big Query上にデータがエクスポートされていれば、年単位の長期にわたってユーザーの動きを解析できる。

図1●Googleアナリティクスのレポート画面では、アドバンスセグメント機能でユーザーの行動履歴を順に指定し、セグメントを作成できる。<br>ただし、アドバンスセグメント機能で集計対象になる行動履歴は、数十日に制限される
図1●Googleアナリティクスのレポート画面では、アドバンスセグメント機能でユーザーの行動履歴を順に指定し、セグメントを作成できる。
ただし、アドバンスセグメント機能で集計対象になる行動履歴は、数十日に制限される
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