シャープが2014年4月25日に発売したお茶専用マシン「ヘルシオ お茶プレッソ」が早くも増産体制に入った。発売時点では月産4000台体制だったが、25%増の5000台体制へと引き上げ、旺盛な需要に対応している。だが依然、品薄状況だ。
なぜ、お茶プレッソは人気商品となったのか。
アクティブシニア層は「こうした製品を待っていた」
お茶プレッソは、茶葉を臼で挽き、粉末茶を生成。お湯を沸かして、回転はねを使ってお茶をたてることができる世界初のお茶メーカーだ。
「日本の伝統文化である茶道で使われる道具をお手本に、挽く、沸かす、点てるという動きをこの1台に凝縮した」(シャープ 健康・環境システム事業本部 調理システム事業部新規事業推進プロジェクトチームチーフ 田村友樹氏)のが特徴。
まず、抹茶を作る際に使われる石臼にならい開発したセラミック製の臼で、20ミクロン以下という細かい粉末茶をつくる。これを茶せんによるかき混ぜ方を研究して開発した回転はねを備えたポットに入れ、お茶をたてる。臼の摺合せ部の模様や回転はねの形状、それぞれの回転数の制御などは、何度も試作と実験を繰り返してたどり着いた成果だ。「臼だけで30種類、回転はねでも30種類ほどの試作を繰り返した」(田村氏)という。