実例を交えた実践の書

 多くの物流改革プロジェクトを手掛けた専門家による実践書。事例を踏まえて、物流改革の勘所を解説している。

 物流改革プロジェクトで著者が最も重視するのは、部門を超えてプロジェクトを進められる権限をもった人材をトップに据えること。そして、ITと物流を一体として考えることである。チャネルごとに部門が分かれた「縦割り」の弊害を無くすためだ。実際、紳士服の企画・販売を手掛ける青山商事では、IT部門の中に部長クラスの物流担当者を置いているという。

 昨今、多くの企業で物流の位置づけが見直されている。本書で自社の課題を洗い出すといいだろう。

物流改革の教科書


物流改革の教科書
秋葉 淳一/渡辺 重光 著
幻冬舎発行
1620円(税込)