「ショップジャパン」を運営するオークローンマーケティング。1年間で150万セットを販売した「ビリーズブートキャンプ」を手掛けたことでも有名な、名古屋に拠点を置く通信販売会社だ(写真1)。同社は約30種類のクーポン配布で、BRMS(ビジネスルール管理システム)を活用し、システムへの実装期間を大幅に短縮した。

写真1●ショップジャパンのWebサイト
写真1●ショップジャパンのWebサイト
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 テレビショッピングやカタログショッピング、ECといった複数の販売チャネルを持つ同社は創業20周年を機に、2013年10月に三つあったブランドを「ショップジャパン」に統一。それに伴い、新規顧客の開拓を中心としたマーケティング施策の強化に取り組んだ。その代表例が、「オープンクーポン」と呼ぶ施策だ。いわゆる“ばらまき型”のクーポンである。

写真2●オークローンマーケティングの若井達夫 情報システム戦略室室長
写真2●オークローンマーケティングの若井達夫 情報システム戦略室室長
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 顧客は、新聞広告やチラシなどに掲載された「ワクワクコード」を、ECサイトやコールセンターの電話口で告げるだけで、値引きや送料無料といった優遇を受けられる。オークローンマーケティングの若井達夫情報システム戦略室室長は、「従来、既存顧客の一人ひとりにクーポンを送る仕組みはあったが、オープンクーポンを導入することで、新規の顧客にもアプローチしやすくなる」と狙いを語る(写真2)。

 ダイレクトメールなどで配布するクーポンは、基本的に既存顧客にしか届けられない。一方、オープンクーポンの手法であれば、ショップジャパンで購入したことがない顧客にもクーポンを配布できる。

 オークローンマーケティングは2013年10月からの4カ月間で27種類に及ぶオープンクーポンを発行。クーポンを利用した受注は1万2000件に上り、その半数以上は新規顧客だったという。これだけの施策を迅速に実行できた理由の一つが、BRMSの導入である。