「第3回将棋電王戦最終局、Ponanzaが勝利しプロ棋士は1勝4敗と負け越し」という記事を公開しています。プロ棋士とコンピュータ将棋ソフトが戦う電王戦ですが、今年も結果はコンピュータの勝ち越しでした。

 記事には、日本将棋連盟の谷川浩司会長による「この1年間でコンピューターはさらに強くなった。負け越しという厳しい現実を受け止めている。(コンピューターは)プロ棋士の中位以上の実力があると認めざるを得ない。来年も電王戦を開催するとしたら、プロ棋士側は相当な覚悟をもって臨まなければならない」というコメントがあります。

 コンピュータの性能は現在も向上し続けています。ソフトの能力もさらに高くなっていくでしょう。極端な話になりますが、どんなに強い棋士でもコンピュータのCPUのように、18カ月ごとに能力が2倍に伸びることはないと思います。

 最強の棋士が将棋ソフトに負けたわけではありませんが、敗北の可能性は高まっているように思えます。強さを極めるという意味では、人が将棋に果たせる役割は終わりつつあるのでしょうか。「機械との競争」を読みながら、もう少し考えてみます。