写真1●インターネットでの匿名性を過信した人の書き込みで発生するトラブルが後を絶たない(写真はイメージ)

 ネットの世界に匿名は存在しない。しかし、匿名で使えると過信している人が多く、それ故にトラブルが後を絶たない(写真1)。

 本連載ではこれまでネットでは気が大きくなって大胆な発言に走りやすいという「発言の過激化」と、とにかく見てもらいたい注目されたいという「承認欲求」に、「炎上させることが正義」と考える第三者のユーザーが加わることで、炎上が本格化すると述べてきた。今回は、炎上のもう一つの火種となる「匿名性の過信」について考える。

匿名なら違法行為も投稿できる?

 PR TIMESがまとめた「ソーシャルメディア炎上に関する意識調査」(2011年12月)を見てみよう。2年以上前の調査だが、当時ソーシャルメディアを匿名登録で利用しているユーザーに、「匿名登録をしているソーシャルメディア上で次のような内容は投稿できますか?」と聞いたところ、「法律を破る自分の行為」を投稿できると回答したユーザーが5.0%いた。