ドイツのPanono社が発売する全天球ボール型デジタルカメラ「Panono」。手にしているのは、Panonoの開発に携わったMario氏
ドイツのPanono社が発売する全天球ボール型デジタルカメラ「Panono」。手にしているのは、Panonoの開発に携わったMario氏
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 ドイツのPanono社が開発を進めていたボール型の全天球デジタルカメラ「Panono」の製品化が決定した。上方に放り投げるだけで、最高点に達したタイミングで周囲の様子を自動的に撮影し、360度×360度の全方位を収めた画像を生成するというユニークな製品だ。放り投げることで自動撮影するので、一脚などのアクセサリーを使わずに済む。

 販売開始は2014年9月の予定で、日本からでも注文できる。販売を前に、Panonoの試作機を用いたプレス向けの実演イベントが都内で開催された。これまでにないユニークな機構や撮影方法、写真生成の仕組みをチェックしたい。

36個のカメラで1億800万画素相当の全天球写真を生成

 Panonoは、グレープフルーツほどの大きさの球体カメラ。直径は約11cmで、重さは約300g。周囲に36個のカメラ(固定焦点)を内蔵しており、最高点に達した瞬間にすべてのカメラで同時に撮影を実行する仕組み。撮影したデータをスマートフォンやタブレット、パソコンの専用アプリに送信すると、アプリ内で画像の合成が行われ、360度×360度の全方位を収めた画像が生成される仕組み。画像は1億800万画素相当になるという。試作機は、同等の機能をふた回りほど大きなボディーに実装している。

Panonoは現在開発を進めているということで、実演は試作機(左)を用いた。製品版(右、モックアップ)は、試作機と比べてひとまわり小さい
Panonoは現在開発を進めているということで、実演は試作機(左)を用いた。製品版(右、モックアップ)は、試作機と比べてひとまわり小さい
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試作機は、サッカーボール程度の大きさがある。外装は衝撃を吸収するためのクッション材が張られているが、製品版では省略される
試作機は、サッカーボール程度の大きさがある。外装は衝撃を吸収するためのクッション材が張られているが、製品版では省略される
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周囲には、36個のカメラが内蔵されている。カメラの位置や向きは一見するとバラバラに見えるが、この部分にもノウハウが込められているという
周囲には、36個のカメラが内蔵されている。カメラの位置や向きは一見するとバラバラに見えるが、この部分にもノウハウが込められているという
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製品版の外観。大きさはグレープフルーツ大と、試作機と比べてふた回りは小さい。外装は、衝撃に強いポリカーボネートを採用し、衝撃吸収材を不要とした
製品版の外観。大きさはグレープフルーツ大と、試作機と比べてふた回りは小さい。外装は、衝撃に強いポリカーボネートを採用し、衝撃吸収材を不要とした
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製品版では、緑色のパーツが交わる部分にUSB端子や電源ボタンを配置するという
製品版では、緑色のパーツが交わる部分にUSB端子や電源ボタンを配置するという
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