情報処理学会デジタルプラクティス
目次
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個人情報影響評価の有効性評価
個人情報影響評価(PIA:Personal information Impact Assessment)は,個人情報の収集を伴う情報システムの導入,改修の際に,個人情報漏洩問題の回避あるいは低減を目的として個人情報に関するリスクを「事前」に評価するリスク管理手法である.
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SNSプライバシー保護とリスク管理の検討
─ソーシャルモニタリングツールの開発に向けて─
家族や友人のみならず,就職活動やビジネスにおいてもSNSの利用が一般化している.一方で,炎上やネットストーカーに代表されるプライバシーリスクも顕在化してきた.スマホのアプリやサービスの選択肢が増える一方で,それらの情報源から第三者が個人情報を容易に推測可能な環境が整いつつある.特定のSNS上では安…
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セキュリティ評価基準コモンクライテリアが変わる
―ベンダもユーザも乗り遅れるな!―
筆者らは,情報技術セキュリティの評価基準であるCommon Criteria(CC)に関して,評価機関,ベンダ,研究者が集まる国際会議に出席した.同会議において2014年9月8日付で,本評価基準に基づく評価結果を相互に承認する国際的なアレンジメントであるCC承認アレンジメントの改訂版発効が発表され…
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座談会:「プライバシーフレンドリーな社会に向けて」佐藤慶浩氏,高崎晴夫氏,中村徹氏,村田 潔氏,折田明子氏
プライバシーフレンドリーなシステムをどう規定するかは,国や社会の在り方に深く関わるものである.これを巡る環境・動向として,企業や消費者の意識,日・米・欧の違い等に目を向けつつ,プライバシーフレンドリーなシステム・社会の実現に向けた課題や提言にも話が及んだ.
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モバイル空間統計の実用化に向けた取り組み
携帯電話ネットワークの仕組みを使って日本全国の現在人口を継続的に推計できるモバイル空間統計について述べる.モバイル空間統計は人口の地理的分布を示す人口分布,地域ごとの現在人口の時間推移を示す人口推移,性別・年齢・居住地に基づく人口構成を推計することを通じ,社会や産業の発展に寄与していくことを目的と…
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自律分散協調ヘルスケアを目指して
―PLRに基づく介護支援システムの開発―
PLR(個人生活録)は,個人データを本人(代理人)が管理し,本人のメリットを高めるように自由かつ安全に他者と共有して活用するためのスマートフォン等のアプリ(ミドルウェア)である.個人データを本人がPLRで管理し本人同意に基づく個人データの流通と利活用を容易にすることにより,B2Cサービスに関連する…
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プライバシーに配慮したパーソナルデータ連携実現に向けたプロトコルデザイン
―OpenID Connect 設計におけるプラクティス―
新時代の経済を担う石油とも言われるパーソナルデータの流通であるが,あたかも石油が公害問題を克服せざるを得なかったように,プライバシー上の課題を克服しなければ大規模な実現は難しい.そのためには,プライバシー保護をプロトコルデザインの段階から埋め込むことが必要である一方,盛り込むべき項目は一般事業者が…
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Privacy-Firstの実践に向けて
―PPM(Privacy Policy Manager)の開発と実証―
筆者らは2011年より,データ対象者のプライバシーを適切に保護できるパーソナルデータ流通基盤として,Privacy Policy Manager(PPM)の設計と開発を行ってきた.本稿では特にプライバシー保護の観点から必要となる要件定義を中心として,PPMの設計について説明する.次に筆者らがこれま…
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データプライバシー対策をグローバル対応するための顧客情報管理データベースの設計と運用のプラクティス
―連絡先情報をプロモーション連絡に利用する事例―
本稿は,企業において顧客情報を管理するデータベースを設計・構築して運用する際に,各国によって異なっていたり,国内であっても法改正を控え今とは異なることが想定される法令等や自主規制ルールを,データプライバシー対策として捉え,それらに対応するために配慮すべき設計と運用のプラクティスを紹介するものである…
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金子克之氏,丸木勝也氏,牧野友衛氏,藤本真樹氏 インタビュー「モバイル時代のサービスのプラクティス,戦略,そして未来」
本インタビューでは,モバイル時代のサービスについて,モバイルサービスの現在の位置づけとそこから生まれてきたプラクティス,今後の方向性や日本企業や開発者の進む道についてさまざまな角度から議論した.
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GREEにおけるインフラストラクチャのサービス化とその意義
IaaSという単語の普及が示す通り,インターネットサービスを支えるインフラストラクチャは,従来のラック,物理サーバを提供する形から,仮想化されたインスタンスをサービスとして提供されることが一般的になりつつある.一方で,2014年現在,IaaSにも課題はある状況であり,かつ,既存のオンプレミスなイン…
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モバイル業務向けプッシュ型サービス基盤の開発
モバイルサービスの急速な普及により,いつでもどこでもインターネットサービスが利用できる環境が整いつつある.今後は,これに加えて人が活動するあらゆる状況において,人起点,場所起点にさまざまなサービスが連携する世界に発展するものと考えられる.本論文では,このような人が活動する現場で手軽にかつ安全に各種…
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Twitterの作るエコシステム構築におけるプラクティス
Twitter (www.twitter.com) は2006年3月に米国において140文字のテキストを投稿するサービスとして開始された.現在,世界で2.55億人の月間アクティブユーザがおり,1日に5億ツイートの投稿がある.ユーザの77%が米国外のユーザであり,35言語が対応されている.その中でも…
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モバイルサービスにおける音楽サービス「LISMO」の変化と進化について
携帯電話を取りまくネットワーク環境や携帯電話の処理性能,蓄積容量はこの10年で目覚ましい進化を遂げている.また,携帯電話自体も比較的限られたサービスや操作を提供していたフィーチャーフォンから,より直感的な操作と,パソコンと同じようにオープンなサービス・アプリケーション環境のスマートフォンへと大きく…
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スマートフォン省電力化への取り組みと成果
ユーザがAndroidスマートフォン(以降,スマートフォン)を購入するときに重視する項目として,電池持ちが挙げられる.筆者らは電池持ちを長くするために,低電力で表示可能なIGZO液晶を搭載したスマートフォンを開発した.また,スマートフォン購入後も電池持ちが長いことをユーザに実感してもらうため,アプ…
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スマートフォンを再定義
―コンセプトづくりからみた商品開発―
商品開発プロセスにおいては,具体的な商品仕様(スペック=要件)に展開される前段階に,どのような商品を作りたいか,何を顧客に伝えたいか,というコンセプトがある.マネジメント,デザイナ,商品企画,エンジニア,営業,マーケティングなど,各部署の未整理で漠然とした「要求」を商品に展開していくプロセスでは,…
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評価グリッド法を活用した漁場探索における海況予測システムに対する漁業者の評価構造
海況予測システムは自然法則に従ったコンピュータシミュレーションによって海水温や流速を予測し,漁業者に携帯電話やPCを通じて配信するものである.この海況予測システムを漁業者に利用してもらい,安全かつ効率的な操業に役立ててもらう試みがなされてきている.
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荒牧敬次氏,岩野和生氏 インタビュー「北九州スマートコミュニティ 実証実験のプラクティス」
北九州スマートコミュニティ創造事業では,ハードウェアやソフトウェアの技術的な取り組みに加え,ダイナミックプライシング(変動電気料金)やインセンティブプログラムなどの制度面での取り組みを行っている.特にダイナミックプライシングは,利用者が支払う実際の電気料金を地域の電力需給の状況によって変動させると…
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国際ブランドデビット・プリペイドプロセッシングサービス
―TISが挑む非現金決済市場への挑戦―
国内の決済市場では電子マネーなどクレジットカード以外の決済手段が多様化している.これまで長きにわたり国内のクレジットカード会社の基幹システムの開発・保守・運用を手がけてきたTISが,数年前より事業展開している国際ブランドデビット・プリペイド(DebitCube+/PrepaidCube+)のサービ…
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地域エネルギー管理システムの通信ソフトウェアの開発と運用
―実証実験により得られた知見―
地域エネルギー管理システム(Community Energy Management System; CEMS) は,地域単位でエネルギーの利用効率を向上することを目的とするシステムである.筆者らは,横浜スマートシティプロジェクト(YSCP) 向けにCEMS を開発した.本CEMS は,複数のシステ…
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