写真1●Googleが買収したSCHAFTの人型ロボット
同社ホームページ(http://schaft-inc.jp/)より

 米Googleによるロボット関連企業の買収の動きが、世界中でニュースとして取り上げられている。これは国内にも波及しており、特に東京大学発のベンチャー企業「SCHAFT(シャフト)」が買収対象に含まれたことで議論を呼んでいる(写真1関連記事)。

 Googleは、2013年12月から2014年1月の2カ月間で、ロボット関連企業を7社買収した。買収した組織はすべて未来志向の開発グループである「Google X」だった。このGoogle Xでロボット事業部門を率いるのは、スマートフォンOSとして有名な「Android」の元責任者だったAndy Rubin氏である(関連記事)。

 これらの動きは、これまでのGoogleの動きからみて特異にも見える。そこで本記事では、Googleのロボット産業への参入とその真意について考察する。

Googleが買収したロボット関連企業

 以下の表は、Googleが2013年12月から2014年1月の2カ月間に買収した企業を一覧にしたもの 上から7社がロボット関連企業である。

表1●Googleが2013年末以降に買収したロボット関連企業Wikipedia(http://en.wikipedia.org/wiki/List_of_mergers_and_acquisitions_by_Google)の情報を基に情総研が作成
買収年月日社名(国名)事業
2013年12月2日SCHAFT, Inc.(日)東京大学発のベンチャー
12月3日Industrial Perception(米)産業用のロボットアームの開発
12月4日Redwood Robotics(米)産業用のロボットアームの開発
12月5日Meka Robotics(米)ヒューマノイドロボットの開発
12月6日Holomni(米)ロボットの無指向性(全方向)車輪の開発
12月7日Bot & Dolly(米)ロボットカメラの開発
12月10日Boston Dynamics(米)4足歩行ロボット(BigDogなど)の開発
2014年1月26日DeepMind Technologies(英)人工知能開発