前回は「返品時の配送料」を負担するのは企業なのか、それともお客様なのかが明確ではない返信メールがきっかけで、トラブルに発展してしまった一連のやり取りを見てきました。

 読者のみなさんのTwitterコメントを見ると、やはり「返送料は企業が負担する」と読み取れた人が多かったようで、誤解を招く書き方になっているなと気づかれた人が多かったですね。

 同時に、応対スタッフへの指導について書いている人もいました。私の方でも、少しずつこの点を解説していきたいと思います。

 スタッフが「何度指導しても分かってくれない」と感じる場合は、対象としている事柄についての価値観(重きを置いていることや良い悪いの判断など)が異なっていることがあります。

 私が指導する現場でも時々ありますが、もし相手と全く違う土俵で話をしているとしたら、うまく伝わらずに、話し手にも聞き手にもストレスがかかることになります。

 ですので、相手が「何に対してどんな考えを持っているのか」をヒアリングしながらすり合わせて、条件を分岐し、Aの場合はこういう目的だからこう、Bの場合はこう、と目的とひもづけます。こうして説明していくと、分かってもらえる確率が上がると思います。

 これも「スタッフの視点に立ってみる」といった、受け手視点に立って考えるカスタマーメールのコミュニケーションと相通じるものがあると感じます。既に実行していることかもしれませんが、確認の意味も込めてお話しました。

 さて、本題である前回の回答に入りましょう。