setserial(8)
シリアルポートの情報を設定または表示する
構文
setserial [ -abqvVWz ] DEVICE [ パラメータ1 [引数] ] ...
setserial -g [ -abGv ] DEVICE ...
オプション
-a | 設定情報を表示するとき、すべての情報を表示する |
-b | 設定情報を表示するとき、デバイス情報のサマリーを表示する |
-g | 引数をすべて表示対象のデバイスとして扱う(指定しない場合は、最初の引数のみデバイスとして扱われ、2つ目以降の引数はシリアルポートに与えるパラメータとして扱われる) |
-G | setserialのコマンドラインオプションの形式で設定情報を表示する |
-q | 簡潔に表示する |
-v | 詳細に表示する |
-V | バージョンを表示する |
DEVICE | シリアルポートのデバイスファイルを指定する |
主なパラメータ
port PORT_NUMBER | I/OポートをPORT_NUMBERに設定する |
irq IRQ_NUMBER | IRQをIRQ_NUMBERに設定する |
uart UART_TYPE | UARTのタイプをUART_TYPEに設定する(none、8250、16450、16550、16550A、16650、16650V2、16654) |
autoconfig | シリアルポートを自動的に設定するようカーネルに促す |
auto_irq | 自動的に設定する際、IRQを自動的に決定する |
^auto_irq | 自動的に設定する際、IRQを自動的に決定しない |
skip_test | 自動的に設定する際、UARTのテストをスキップする |
^skip_test | 自動的に設定する際、UARTのテストをスキップしない |
baud_base BAUD_BASE | 基本となるボーレートをBAUD_BASEに設定する(通常115,200) |
spd_hi | アプリケーションが38.4Kbpsを要求した場合、57.6Kbpsを使用する |
spd_vhi | アプリケーションが38.4Kbpsを要求した場合、115Kbpsを使用する |
spd_shi | アプリケーションが38.4Kbpsを要求した場合、230Kbpsを使用する |
spd_warp | アプリケーションが38.4Kbpsを要求した場合、460Kbpsを使用する |
spd_normal | アプリケーションが38.4Kbpsを要求した場合、38.4Kbpsを使用する |
closing_wait DELAY | シリアルポートを閉じるとき、データを送信するためにカーネルが待機する時間をDELAY(単位は10ミリ秒)とする |
session_lockout | 同一の発信ポートを複数のセッションで共有できないようにする |
^session_lockout | 同一の発信ポートを複数のセッションで共有できるようにする |
pgrp_lockout | 同一の発信ポートを複数のプロセスグループで共有できないようにする |
^pgrp_lockout | 同一の発信ポートを複数のプロセスグループで共有できるようにする |
low_latency | CPUによるシリアルキャラクタの処理効率を最適化しない(シリアルデバイスの受信遅延を最小にする) |
^low_latency | CPUによるシリアルキャラクタの処理効率を最適化する |
説明
シリアルポートの設定を表示したり、設定値を設定したりする。Windows等で使われるCOM1、COM2、COM3...は、Linuxでは/dev/ttyS0、/dev/ttyS1、/dev/ttyS2...といったデバイスファイルで表される。
使用例
シリアルポート/dev/ttyS0および/dev/ttyS1の情報(UART、I/Oポート、IRQ)を表示する。
# setserial -g /dev/ttyS0 /dev/ttyS1
/dev/ttyS0, UART: 16550A, Port: 0x03f8, IRQ: 4
/dev/ttyS1, UART: 16550A, Port: 0x02f8, IRQ: 3
シリアルポート/dev/ttyS2のIRQを5に設定する。
# setserial /dev/ttyS2 irq 5