近年増加傾向にある、子供をターゲットとしたアプリ。2013年は子育て系アプリが注目されたが、2014年は小中学生に向けた教育系アプリが増加している。子供を対象としたアプリの動向と、普及に向けた課題などについて確認してみよう。

増加する育児系アプリ、強まる懸念への対処も必要

 アプリマーケットの中でも最近特に注目されているのが、子供とその親をターゲットとしたアプリである。比較的若い親世代がスマートフォンへ早期に移行したのに加え、指で触れるだけで直感的に操作できるなど、子供にとっても馴染みやすいデバイスであることが大きく影響しているようだ。

 特に昨年は、育児や知育関連など、主として未就学児をターゲットとしたアプリの人気が大きく高まった年といえる。言うことを聞かない子供を叱るのに役立つ「鬼から電話」が話題になったほか、KDDIが「こどもパーク」、NTTドコモが「dキッズ」を提供開始するなど、スマートフォンを販売するキャリア自身が幼児向けの知育サービスに力を入れてきている。

写真1●LINEが提供予定の「LINE KIDS動画」
写真1●LINEが提供予定の「LINE KIDS動画」
子供が安心して楽しめる動画コンテンツの提供に注力したサービスだ。
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 今年に入ってからも、やはり子供をターゲットとしたアプリは増加傾向にある。例えば、LINEは2014年3月20日、1~6歳の未就学児とその保護者を対象に、動画配信アプリ「LINE KIDS動画」の提供を開始すると発表した(写真1)。LINE KIDS動画では、アニメ作品を中心に28タイトル・1500本以上の動画作品を提供するという。