Excelで管理しているデータを、他のアプリから操作できれば便利だと思いませんか。例えば物販サイトで、顧客から入力された注文情報を基に納品書を作成・印刷できれば、発送までの手間を大幅に節約できます。Excelで管理していた商品情報をそのままWebページとして公開できれば、1つずつHTMLを書く手間が省けます。外部アプリとOfficeを連動できれば、アプリ開発の幅もぐんと広がります。

 今回からは、そんな一歩進んだOffice活用テクニックを、PHP、Java、WSH、PowerShellなどを例に取り上げます。まずは、手軽なWebページ作成に向いたPHPからです。

VBAに慣れた人に最適なCOM関数

 PHPのプログラムは、Webサーバーに配置して、Webブラウザ経由で実行します(図1)。このPHPからExcelを操作するには、さまざまな方法があります。VBAに慣れた人で、Windows版PHPを利用できる環境にあるなら、COM関数がオススメです。

図1●PHPのプログラムはWebサーバー上で動く
図1●PHPのプログラムはWebサーバー上で動く
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 COM関数を有効にするには、php.iniで「extension=php_com_dotnet.dll」を追加してください。COM関数は、名前の通り、COM(Component Object Model)オブジェクトを操作するためのオブジェクトで、ExcelやWordもVBAと同じメソッドで操作できます。もちろん、PHPの構文を使うのでコードの見た目は変化しますが、VBAに慣れている人であれば、なじみやすいのがメリットです。