「Microsoft Office」や「Adobe Acrobat」などクライアントアプリケーションをサーバー上で稼働させ、端末から利用するシステム。サーバー上で処理した「結果画面」を端末に転送するため、端末上にデータを残すことがない。

 最近では、「Citrix XenDesktop」や「VMware Horizon View」のように、仮想化ソフトで仮想マシンを作り出し、その上でアプリケーションを動かす形態が多い。OSやアプリケーションをサーバー側で集中管理できるので、バージョンアップやパッチ適用、バックアップといった運用管理作業を効率化できる。Windows XPからの乗り換えを機に、仮想デスクトップを導入する例も少なくない。

 端末としては、PCだけでなくスマホやタブレットも利用可能。画面転送ソフトを導入すれば自分のデスクトップ環境に接続できるので、在宅勤務やBYOD(Bring Your Own Device)、モバイルやBCP対策としても注目を集めている。

 サーバーやストレージ、ソフトを購入して自らシステム構築するほか、ベンダー提供の「デスクトップ・アズ・ア・サービス(DaaS)」を利用する手法もある。2013年11月には、クラウド大手のアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)が、DaaSの評価版を開始した。