ノートパソコンで原稿を執筆する合間にコーヒーブレイクしている筆者に、ダンナが話しかけてきた。

「ねえねえ、IIJmioの高速通信容量が倍になるんですってよ、奥さん!」

「えええ、そうなんだ。(IIJmioから)お知らせが来てたみたいだけど……(中身は読んでない)」

 するとダンナはニュースの概要を読み上げた。

「ミニマムスタートプランは500MBから1GBに、ファミリーシェアプランは2GBから3GBに。ライトスタートプランは容量に変更はないけど、通信規制対象になる(低速の)規定データ量が3日当たり120MBから366MBまで増える……」

「えええ、それはいいじゃん。すごくいいじゃん!」

他社プランをまねた「b-mobile X SIM」が業界に波紋呼ぶ

 そこまでやりとりして、筆者は「ついに来たな、みおちん!(←勝手に呼んでいるIIJmioの愛称)」とほくそ笑んだ。「ついに」というのは、IIJmioなどの“激安SIM”カードを出しているMVNO(仮想移動体通信事業者)業者が始めるであろう“逆襲”のことだ。

 何に対する“逆襲”かといえば、それは、MVNOの草分け的存在である日本通信(b-mobile)の新しいデータ通信SIM「b-mobile X SIM」に対するものである。先日の「最近気になる」的な記事で書いた通り、「I」「N」「B」の3つのプランから選べて、しかも月ごとに好きなプランを変えられる、というこれまでにないデータ通信SIMだ。Amazon.co.jpなどで購入できる。

図1●日本通信が大胆にも他社の3つのプランをまねて、しかも月単位で切り替え自由をうたったSIM「b-mobile X SIM」を発売
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 このプランの後に付く「I」「N」「B」の頭文字がちょっとクセモノだ。MVNO SIM業界の競合他社の人気プランを拝借して、しかも、ちょっと条件を良くしてあるのだという。日本通信のプレスリリースにもそれを示唆する表現がある。頭文字は、ちょっと詳しい人なら誰でも分かる。