牛丼チェーンの「すき家」を運営するゼンショーホールディングスは2014年4月1日から、独自の開発ツール「EVOLIO(エヴォリオ)」をクラウドサービスとして外販する()。これまではパッケージソフトとして販売していたが、PaaS(プラットフォーム・アズ・ア・サービス)形式で提供する。

図●EVOLIOで構築した「発注量計算システム」のイメージ(左)と、すき家の店舗
使い慣れたExcel画面で発注管理
図●EVOLIOで構築した「発注量計算システム」のイメージ(左)と、すき家の店舗
[画像のクリックで拡大表示]

 EVOLIOの特徴は、ユーザーが使い慣れたExcelのUIを利用した基幹系システムを構築できること。「Excelはもともとバッチ処理を得意とするが、EVOLIOを使えば、基幹データベースとリアルタイムに連携するアプリケーションを開発できる」とゼンショーの野々下信也執行役員は説明する。多くの人が慣れ親しんだExcelを利用することで、稼働前に担当者をトレーニングするコストを下げられるという。

店舗ごとの食材ロスを可視化

 すき家では、肉やタマネギといった食材の調達業務を本部で一元化している。各店舗のPOS(販売時点情報管理)データをリアルタイムで収集し、メニューごとの売り上げと食材の消費量を推定。店舗在庫が一定の範囲内に収まるように、本部から適切な量の食材を送る仕組みだ。