SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)のLINEが今春開始するサービスは、企業マーケティングに大きな影響を与えそうだ。

 新サービスの名称は「LINEビジネスコネクト」。企業システムからLINEのメッセージ送信機能にアクセスできる「ビジネスコネクトAPI(アプリケーション・プログラミング・インタフェース)」を、LINEが提供するというものだ。同サービスを利用する企業は、自社のCRM(顧客関係管理)システムなどの顧客データベースの情報を基に、特定のユーザーに対してLINEを通じてメッセージなどを送れるようになる()。

図●LINEビジネスコネクトの概要とその特徴
LINEが販促のインタフェースになる
図●LINEビジネスコネクトの概要とその特徴
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 LINEで法人向け事業を統括する田端信太郎執行役員は「販促メールの開封率は1割程度にとどまる。LINEは電子メールに変わる企業の販促ツールになり得る」と話す。

 ネットマーケティングに詳しい、野村総合研究所の桑津浩太郎 ICT・メディア産業コンサルティング部長 主席コンサルタントは、「社内システムと連携することで、ユーザー属性に応じてきめの細かい販促やコミュニケーションを実現できる。電子メールでリーチしないユーザー層に対して強力なツールとなるだろう」と評する。