世代論をデータで検証

 マーケティング・コンサルタントの著者は、「同一世代に単一の特徴を当てはめる世代論は、面白いがうさんくさい」との問題意識から、約3300人に価値意識調査を実施。結果を分析して、1936年生まれから20年ずつで区切った、「戦後世代」「成長世代」「転換世代」の3分類が世代として有効だとする。

 今後の消費を担う転換世代は、「買い物より貯蓄が好き」で「天職を見つけたい」という勤労意識が強い。一方で「たいていの人は信頼できる」とは思っておらず、「同じ価値観の人とだけつきあいたい」という意識が強いとする。何となく感じていることをデータで裏付ける面白さを感じる1冊。

ジェネレーショノミクス


ジェネレーショノミクス
松田 久一 著
東洋経済新報社発行
1890円(税込)