今回は文化庁メディア芸術祭にてアート部門優秀賞「Dronestagram」を紹介する。

アート部門 優秀賞「Dronestagram」James BRIDLE(英)

 これはDrone(ドローン、無人航空機)の活動場所の地図を、写真共有SNSのInstagram(インスタグラム、関連記事)に投稿した作品だ(写真1)。

写真1●無人航空機が活動した場所の衛星写真をInstagramに投稿した画面を展示
写真1●無人航空機が活動した場所の衛星写真をInstagramに投稿したWeb画面を展示
[画像のクリックで拡大表示]

 作品のテーマとしたのは無人航空機。無人攻撃機・爆撃機と呼ばれることもある。その活動はほとんど公にされることがない。海外記事で知る限りでは、無人航空機は人知れず戦地への攻撃や暗殺計画で使われていたりするという。

 遠隔で操縦するため、パイロットが戦地に赴くことはない。非戦闘員と同じ平和な街中で生活している。そして勤務時間の間だけ画面を通して戦地を見て、業務が終わるとまた平和な街に戻ることもあるという。

 多くが謎に包まれ、近づくことも見ることもできない無人航空機。それに作者は近づこうとした。