最高マーケティング責任者と訳され、企業活動においてマーケティング分野の責任を負う経営幹部を指す。市場調査や商品企画から広告・宣伝、集客活動までを統括するほか、企業によっては流通や営業部門まで幅広い領域を担当する。近年はネット通販やソーシャルマーケティングなど、大きな投資を伴うITプロジェクトを推進する意思決定者として注目を集めている。

 欧米を中心に、CMOを置く企業が増えている。例えば、既存企業がマーケティングのIT活用で成功を収めるには、ネットのチャネルと店舗や取引先など既存のチャネルを連携させて相乗効果を高める必要がある。そこでCMOを置いて、当初は独立部門で立ち上げていたネット関連事業と既存のマーケティング部門の間で、一貫性のある戦略立案を担当させるケースが増えているという。

 ITベンダーの中には、CMOが権限を持つIT関連予算はCIO(最高情報責任者)を上回っていくと見る向きもある。