写真:菊池 くらげ

親しみやすい人間型(ヒューマノイド)ロボットを開発し、注目を集め続ける高橋 智隆氏。
「ヒューマノイドロボットは人間のコミュニケーション相手として最適」と述べる。
同氏は今後10年以内に、ロボットが家電や情報システムのインタフェースとして、日常的に使われるようになるといったビジョンを描く。

 大学時代、ロボット製作に明け暮れていました。卒業してすぐに起業したのがロボ・ガレージです。起業して最初に作ったロボットが(米TIME誌で2004年の注目発明品として選ばれた)「chroino(クロイノ)」です。

 これまで一貫して、ロボットのデザインやプロトタイプの作成を続けてきました。私の信念は「自分の作りたいロボットを作る」こと。「市場のニーズにどのくらい合うのか」と思われるかもしれませんが、少なくとも私自身は欲しい。

 自分が欲しいロボットを作り、それを講演会に持って行ったり、メディアで紹介してもらったり、美術館で展示したりする。すると、それに注目した企業から、ロボットの商品化や開発の依頼が来ます。今のところこのやり方で問題なく進められています。

 一人でやっているため、自分が興味を注げることに集中できるし、挑戦的なことができる。その成果として作品を発表します。するとその斬新さに注目してもらえ、それが次の仕事につながっています。