データ分析の先進企業で、外国人のデータサイエンティストが増えている。楽天の2人の外国人データサイエンティストの“素顔”を紹介する。カルチャーギャップもあるが、あなたとも思いを共有できそうだ。

写真1●楽天技術研究所のジョン・ヨンズ氏
写真1●楽天技術研究所のジョン・ヨンズ氏
写真:北山 宏一
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写真2●楽天技術研究所のスウィジー・ロビン氏
写真2●楽天技術研究所のスウィジー・ロビン氏
写真:北山 宏一
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 楽天の研究開発部隊である楽天技術研究所。先進的な分析手法を開発し、中長期的な成長を促す。事業の海外展開に歩調を合わせるように、楽天技術研究所で働く外国人の数も増えており、今や全従業員の約3割に達する。国籍も韓国やフランス、スリランカ、中国、ノルウェーなど13カ国に及ぶ。

 そこで働く2人の外国人データサイエンティストが、韓国出身のジョン・ヨンズさんと、フランス出身のスウィジー・ロビンさん(写真1、2)。2人は独自の強みに“日本流”を加えて、成果を上げている。

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 ジョンさんは韓国の大学を卒業後、東京大学大学院に進学し、情報理工学を専攻した女性データサイエンティスト。東大で博士号を取得した時、ある教授から「楽天はどうですか」と薦められ、2011年に入社した。「楽天市場」や「楽天トラベル」など多くのサービスを展開する楽天では、多様なデータに触れられそうだったことも、ジョンさんの背中を押した。

 ジョンさんの仕事は「異常値検出」と呼ばれるもの。具体的には、楽天のサイトへのアクセスが突然増えたり、ユーザーが新しい検索語で流入してきたりした時に、その理由を突き止めて、自動で特定できるようにする。