ビッグデータ関連プロジェクトが、あちこちでスタートしています。数々の成功事例を横目で見ながら、「今年こそ我が社もビッグデータで花を咲かせたい」と考えている方は少なくないでしょう。
その一方で、プロジェクトにきな臭い煙がたちこめる、それどころかプロジェクトが炎上・爆発しているケースも少なくありません。「先行投資ばかりかかって効果がなかなか出てこない」「社内・社外からの反対にありプロジェクトがストップ」「プロジェクトの風呂敷だけが大きく広がり着地点が見つからない」「自社の取り組みがソーシャルメディアなどで袋だたきに遭う」などです。
炎上するビッグデータ関連プロジェクトに、何らかの共通項や法則はあるのでしょうか。著名ブロガーでありイレギュラーズアンドパートナーズ代表取締役のやまもといちろう氏と、ベストセラー「統計学が最強の学問である」著者で統計家の西内啓氏が、ビッグデータ関連プロジェクトの闇に斬り込んでいきます。
(構成:目次 康男=コンピュータ・ネットワーク局教育事業部)
目次
西内 啓(にしうち ひろむ)氏
統計家
1981年生まれ。東京大学医学部卒(生物統計学専攻)医療コミュニケーション学分野助教授、大学病院医療情報ネットワーク研究センター副センター長、ダナファーバー/ハーバードがん研究センター客員研究員を経て、現在はデータに基づいて社会にイノベーションを起こすためのさまざまなプロジェクトにおいて、調査・分析・システム開発および戦略立案をコンサルティングする。 著書に『統計学が最強の学問である』(ダイヤモンド社)、『コトラーが教えてくれたこと』(ぱる出版)、『世界一やさしくわかる医療統計』(秀和システム)など。
やまもと いちろう (山本 一郎)氏
イレギュラーズアンドパートナーズ代表取締役、ブロガー
1996年慶應義塾大学法学部政治学科卒。2000年、IT技術関連のコンサルティングや知的財産権管理、コンテンツの企画・制作を行うイレギュラーズアンドパートナーズ株式会社を設立。ベンチャービジネスの設立や技術系企業の財務・資金調達など技術動向と金融市場に精通。著書に『ネットビジネスの終わり』『投資情報のカラクリ』など多数。