自社のビッグデータを見極めよ

 データ分析手法やツールの操作方法に終始する解説本と思ったら大間違いだ。「データがビッグかリトルかを考えることは愚かな行為」ということを再認識させてくれる良書。データ分析の目的はビジネスで成果を生み出すこと。データ活用で競争力を高めるには、自社の「儲け話のメカニズム」と、「キードライバー(収益を大きく左右するプロセス・機能)」を理解すべきと説く。その上で、有益なビッグデータを見極め、社内外から集めるべきだという。

 かといって抽象的な内容ではない。後半はデータ分析体制のあり方や、データ収集・分析・レポーティングの勘所などを図表を多く使って分かりやすく解説している。

会社を強くする ビッグデータ活用入門


会社を強くするビッグデータ活用入門
網野 知博 著
日本能率協会マネジメントセンター発行
1890円(税込)


■同じ本の別の書評も読む