2014年2月14~16日にかけて、関東・甲信越地方は記録的な大雪に見舞われた。道路が雪でふさがり、孤立する街も出た。

写真1●楽天市場に出店するMIXXの店舗。アウトドア商品を中心に、男性衣料を販売する
写真1●楽天市場に出店するMIXXの店舗。アウトドア商品を中心に、男性衣料を販売する
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 そんななか、群馬県高崎市に本社を構えるメンズファッション販売のMIXX(ミックス)は、全ての商品発送を滞りなく完了することができた(写真1)。高崎市内の物流網も例外なく、17日頃までまひしていたにもかかわらずである。

 理由は、ミックスが利用する楽天の物流代行サービス「楽天スーパーロジ」にあった(楽天スーパーロジの説明は前回を参照)。

 ミックスは2012年11月に、全在庫を楽天の物流センターである千葉のRFC(楽天フルフィルメントセンター)市川(I)に引っ越しさせていた。そのため、高崎市に大雪が降っても、本社オフィスに社員がたどり着いて受注処理さえできれば、あとは市川から商品の出荷を無事に完了できたのである。

 ミックスは現在、楽天だけでなく、ヤフーとアマゾンジャパン、さらには自社サイトの4カ所でネット通販サービスを展開している。取り扱う男性衣料のなかでも、特にスポーツやアウトドア関連商品に強く、年商は3億円超。従業員は代表取締役の落合一雄店長を含めて9人という、典型的な地方の中小企業である。

 かつては実店舗も経営していたが、2005年9月に楽天市場に出店してからは徐々にネット通販シフトを進め、今では売り上げの7割を楽天市場で稼ぎ出す「ネット店舗」に姿を変えた。実店舗での販売は事実上、休止状態だ。