ネットワーク内にNASを導入すると、複数のパソコンやスマートフォン、タブレットなどでファイルを共有できるので便利だ。しかし、NASは単なる外付けハードディスクよりやや高価。導入に二の足を踏んでしまう人もいるだろう。

 読み書きの速さや機能の多さを求めずに、複数の機器でファイルを共有するだけでよいなら、無線LANルーターが備える簡易NAS機能が便利だ。最近の無線LANルーターでUSB端子を搭載する製品なら、ほとんどの機種で簡易NAS機能を利用できる(図1~図3)。

●無線LANルーターをNASとして使う
図1●USB端子を備える無線LANルーターの中には、簡易NAS機能を搭載している製品もある。USBメモリーやUSBハードディスクを接続すれば、LAN内のパソコンやタブレット、スマートフォンなどからファイルを読み書きできるようになる。外出先からインターネット経由でのアクセスも可能だ
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●最新無線LANルーターはUSB 3.0端子を装備
図2●「WZR-1750DHP」(バッファロー、実勢価格は約1万6000円)は、IEEE 802.11ac(Draft)に対応する無線LANルーター。USB 3.0端子を備えており、接続したUSBストレージに高速アクセスできる。他社製も含め、より安価なルーターも簡易NAS機能を搭載している。今回は、WZR-1750DHPをNASとして使う手順を示した

図3●無線LANルーターのUSB端子にストレージ機器を接続するとすぐに共有される
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 無線LANルーターのUSB端子にUSBメモリーやUSB接続の外付けハードディスクといったストレージ機器を接続すると、その内容を家庭内のパソコンやスマートフォン、タブレットなどで読み書きできる。製品によってはインターネット経由で外出先からのアクセスも可能だ。

 無線LANルーターの簡易NAS機能は、単体のNASより転送が遅く、デジタルテレビ放送の録画データを保存するといった付加機能はない。その一方で、肝心のファイル共有機能は単体のNASと使い勝手がほとんど変わらない。