Facebookと連携した、新しい求人サイト「Wantedly(ウォンテッドリー)」のユーザー数が伸びている。登録者は、Facebookに投稿した日頃の自分の活動を企業に見てもらう。求人企業も履歴書や面接だけでは分からない情報を知ることができる。2012年2月のサービス開始以来、利用企業は2000社、登録ユーザーは7万人に達した。

 Wantedlyのサービスを支えるのが、運営会社ウォンテッドリーのCTOである川崎禎紀氏だ。自分自身が利用者の1人としてWantedlyを使っているうちに、このサービスと創業者に共感し、転職を決めた。

 「CEO(最高経営責任者)が示した事業のコンセプトを形にするのが自分の役目」だと、川崎氏は語る。CTOの川崎氏に詳しく聞いた。


まずWantedlyのサービスについて伺います。ソーシャル・リクルーティング・サイト「Wantedly」は、通常の転職サイトとは何が違うのですか。

 コンセプト面とWebサイトの機能面の2つの側面から、違いを説明しましょう。

写真●ウォンテッドリーの川崎禎紀CTO(写真:新関 雅士、以下同)
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 Wantedlyのコンセプトは「人のつながりによって、知らない会社や仕事を発見できる」というものです。そのため、すぐにでも転職を考えている人には物足りないはずです。

 何しろ、企業情報として、年収や福利厚生などは記載されていないのですから。バリバリの転職活動中のユーザーは、Wantedlyの全ユーザーの1割にも満たないのではないでしょうか。

 では、どういう人がターゲットかというと、「自分に合う会社があれば、転職してもいいかな」と思っている層です。そういう人たちに対して、転職の面接ではないけれど、興味がある会社の社員に会う機会を提供するのがWantedlyです。