2014年1月の米eMarketer社の調査よると、2014年の全世界でのB2C Eコマース売上高は、約1兆5000億ドル(約152兆円)に達すると予測されている。2013年が1兆2000億ドル(約121兆円)、2012年が1兆500億ドル(約106兆円)だったことを考えると、順調な伸びを見せているといえるだろう。

 この伸びはやや鈍化すると見られてはいるものの、3年後の2017年には2兆3000億ドル(約233兆円)に達すると考えられている。2012年から2017年までの(予測を含む)年平均成長率が17.3%となるので、今後もEコマースはB2Cの領域で着実な成長を見せるはずだ。

 このB2C Eコマース市場で、成長の原動力となっているのがアジア太平洋地域。米国や欧州各国における成長率が、今後しばらく微増傾向をたどると予測される中、アジア太平洋地域だけは20%台を超える成長率となるのではないかと考えられている。

 2014年はアジア太平洋地域の(B2C)Eコマースの総売上高が、北米地域のそれを上回ることが予測されている。さらに2017年には、北米と西欧地域の売上高の総額に匹敵するのではないかといわれている。こう考えると、アジア太平洋地域の成長がどれほど活発かがわかるだろう。

 このアジア太平洋地域の大きな成長を支えているのは中国、インドネシア、インドの3カ国だ。特に中国はB2C Eコマース売上高の伸び率が、2012年から2013年にかけて78.5%増。2014年にはやや鈍化すると見られているものの、それでも対前年比63.8%増と、他国とは比べ物にならない数字を示している。インドネシアもほぼ同様の数字で推移すると予測されているし、インドは両国ほどではないものの30%前後の伸び率を見せるようだ。