レノボがIBMのPCサーバー事業を買収すると発表しました(関連記事:米IBMがx86サーバー事業を23億ドルで中国レノボに売却、約7500人がレノボに移籍)。少し前から話題にはなっていましたが、現実のものになると改めて時代の変化を感じます。

 PCサーバーのコモディティ化、クラウド時代の到来、IBMの将来展望などいろいろ考えていたのですが、ふっと気になったのが日本のコンピューターメーカーとレノボの比較です。2013年3月期のレノボの年間売上高は340億ドルでした。

 この年、レノボは売上高でNECを逆転しました。そこに今回の買収です。同社の2014年3月期の年間売上高がいくらになるかはまだわかりませんが、第一、第二4半期の売上高はともに10%超の成長でした。年間でも同じように成長するとすれば、少なくとも370億ドル程度にはなりそうです。

 IBMの2013年のハードウエアの売上高は全体で前年同期比19%減の144億ドルでした。IBMはPCサーバー単体の売上高を公表していませんが、49億ドル程度ではないかとの報道があります。

 370億ドルに49億ドルを足すと419億ドルになります。1ドル=104円で換算すると4兆3000億円を超します。タイトルに挙げた富士通の2014年3月期の売上高予想は4兆6200億円です(関連記事:富士通の2013年4~9月期決算は増収増益も、携帯電話で「200億円超の赤字」)。

 ここまで両社の差が迫っているとは思ってもいませんでした。2014年度は、富士通とレノボがアジアITの盟主を争う年になるかもしれません。