6秒間ループする動画を投稿・再生できる「Vine」や、一度見たら消えてしまう写真を投稿し合う「SnapChat」──。これらスマートフォンで写真や動画を手軽に交換し合うコミュニケーションツールが、日本でも注目されるようになってきた。こうしたツールの人気から見えてくるのは、スマートフォンアプリでは「言葉」の重要性が低くなっているということだ。
「Vine」「SnapChat」とは何か?
2013年から今年にかけて、国内外で注目されるようになったアプリに「Vine」と「SnapChat」の2つがある。これらはいずれも、「画像」や「動画」を主体としたコミュニケーションサービスであるという点が、共通している。
特に最近、国内で注目度を高めているのが「Vine」だ(写真1)。これは、人気のコミュニケーションサービス「Twitter」を提供するツイッターが、2013年1月からスマートフォン向けに提供しているコミュニケーションアプリ(現在はパソコン向けのサービスも提供)。
大きな特徴は、スマートフォン上から最大6秒間という、短い動画を投稿し、公開し合いながらコミュニケーションをとるという点だ。動画として見れば非常に短い時間だが、再生時は自動的にループ再生するうえ、動画を表示した時点で再生するなど、手軽に利用できることから急速に人気を高めている。
元々海外を中心に利用されていたVineだが、最近国内でも若年層を中心に利用されるようになった。実際、日本の女子高校生がVineに投稿した動画が、世界的に人気となって注目を集めるという事例も生まれており、積極的に受け入れられているようだ。
一方の「SnapChat」は、国内での利用や注目度はVineほどではないが、海外では大ヒットしているアプリの1つだ(写真2)。SnapChatもVine同様に写真や動画を投稿しながらコミュニケーションし合うメッセンジャーツールだが、相手が写真を閲覧した時点から最大10秒以内に、サーバーから写真が削除されてしまうのが大きな特徴である。
写真が残らないため、気軽に情報交換できることが若年層にヒットして人気が急拡大した。運営会社は米Facebookからの買収提案を拒否するなど、世界的に強い勢いを示すアプリの1つとなっている。