前回は、世界中に散らばるクリエーターやITエンジニアと良好な関係を築くことで、プロジェクトの速度は増し、共に困難なプロジェクトに立ち向かえるチームになっていくことをお話しました。そのためのコツもいくつか紹介しました。

 今回はそのなかでも、僕らが体験的に特に重要だと思っているものを掘り下げてみたいと思います。それは円滑なコミュニケーションです。

 クラウドソーシングでは「支払いを素早くすること」「相手国の文化を尊重すること」など重要事項はたくさんあります。ただし、お互いにプロフェッショナルですし、ここは何とかなります。

 ところがお互いに努力しない限り、「何とかならない」ものもあります。それは、発注した(相手からすると受注した)仕事の内容について、相手に伝えたいことが正しく伝わらないというコミュニケーションギャップです。

 そして僕らが決して忘れてはいけないのは、「コミュニケーションギャップは信頼を崩しかねない」という事実です。

 とはいえ、円滑なコミュニケーションを取ろうと言っても、簡単ではありません。コミュニケーションスキルを発揮するのは日本人同士でも難しいのに、相手が外国人となると、その難しさは“100倍増し”です。

円滑なコミュニケーションって何だ?

 そもそも円滑なコミュニケーションとは何でしょうか。

 僕らの場合は、インドのチームと一緒にプロジェクトを進めることで、多くを学びました。コミュニケーションもその1つです。