変化を前提にして考える

 皆さんもご存知のように、世の中の変化のスピードは加速しています。例えば、フェイスブックやLINEに代表されるようなネットワークサービスの普及ひとつを取り上げてみても、一定のユーザー数に達するスピードは、新しいサービスが出るたびに速くなっています。また、事業者の浮き沈みが激しい業界も増えており、昨日までの勝者が今日では敗者となることも、しばしばです。

 一方、人間は、変化を前提にして考えるのが、あまり得意ではないようです。変化は時間の推移に伴って起きるものですが、その時間を考慮するというのが苦手と言い換えても良いかもしれません。

 少し待てばより多くの利益が手に入る状況で、「今の利益をとるか、少し待って未来の利益をとるか」を聞かれた実験では、多くの人が今の利益を確実にもらえるほうを選んだそうです。人間は、不確実な未来よりも、確実な今日を好むということでしょう。

 したがって、「変化を前提において考える」ためには、相当に意識した取り組みが必要になります。そうした考え方とはどういうものか。これが、今回のポイントです。

 結論から言うと、変化の激しい時代には、「複数の未来を前提にし、長期的な視点で、広く世の中を見渡し、一度客観的に考えてみる」という考え方が必要になってきます。

図1 変化が激しい時代の考え方
<b>図1</b> 変化が激しい時代の考え方
©Greenfield Consulting, Inc. 

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