日本をはじめとする先進国において、人口の減少や高齢化、インフラの老朽化などは、避けられない課題となりつつある。財源の制約が強まる中で、いかに医療費の上昇を抑え、インフラの維持コストを低減するのか。その一つの方法として、街や建物のあらゆる場所にセンサを配置し、センサ情報で最適な制御や低コストな管理を実現する手法がある。センサが社会を覆う近未来のIT社会について、東京大学 大学院 情報理工学系研究科 教授 下山 勲氏が「第19回 国際マイクロマシン・ナノテクシンポジウム」(7月3日~5日、東京ビッグサイトで開催)で「社会を変えるセンサーネットワークシステムの未来」と題して講演した。以下、その講演を抜粋する。