企業風土改革のコンサルティングを30年近く手掛けるスコラ・コンサルトの辰巳和正ワークコラボレーション・デザインラボ代表は、新サービス開発のパートナーとして「ソニックガーデンしか答えはなかった」と話す。
ソフト開発を手掛けるソニックガーデンは、独創性のあるサービスを提供するベンチャー。サービス名は「納品のない受託開発」。月額定額制のソフト開発サービスで、新規事業を支えるシステムの開発を想定しており、要件定義なしで開発を進めるのが特徴だ。「新規事業では仕様変更を繰り返すのが当たり前。最初に要件定義できるものではない」とソニックガーデンの倉貫義人社長は話す。
同社の強みはアジャイル開発にたけている点だ。このノウハウを生かし、顧客の事業計画を基に動作するソフトウエアを短期間で作り、その後は議論を続けながら改良していく。仕様変更の際も、すぐ対応できる利点もある。
事業計画の確認から始める
スコラ・コンサルトがソニックガーデンに開発を依頼したのは、Webツール「ワークコラボレーション・レビュー」(図1)だ。Web上で14の設問から成るアンケートを実施することで、組織や個人間の関係性を可視化できる。組織の現状把握に関する同社のノウハウをシステム化したもので、現在延べ50社が利用しているという。