「国内ではここしかない」。JTBグループのインターネット販売事業を手掛けるi.JTBの田村直樹システム企画部長は、検索エンジン「Spook」の開発元であるフォルシアの独創性を高く評価する。「検索はEC(電子商取引)サイトの“命”」(田村部長)。ここを担うのがSpookだ。i.JTBが運営する「るるぶトラベル」とJTBのホームページにおける国内宿泊施設向けの検索に使っている。

 Spookの強みは、利用者が指定していない条件の検索結果までを表示することだ。(図1)。便利と思われる条件の検索を、言わば先回りして実行する。

図1●i.JTBが運営する「るるぶトラベル」の検索機能
図1●i.JTBが運営する「るるぶトラベル」の検索機能
フォルシアの検索エンジン「Spook」を採用している
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 例えば、るるぶトラベルで「日付」だけを条件として検索した場合、各地域ごとの宿泊件数などを同時に示す。これが利用者の使い勝手の向上と潜在ニーズの掘り起こしにつながり、「Spookを採用したECサイトは、軒並み売上高を1.5倍に伸ばしている」とフォルシアの屋代浩子社長は語る。