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通信・放送融合型新サービス・ウォッチング

V-Lowマルチメディア放送が切り開く、全く新しい放送サービスとライフスタイルイノベーション(後編)

隅倉 正隆=IT・放送技術コンサルタント 2013/11/22 日経ニューメディア

 エフエム東京は、「CEATEC JAPAN 2013」(2013年10月1日~5日開催)において、「V-Lowマルチメディア放送が切り開く、全く新しい放送サービスとライフスタイルイノベーション」と題し、セッションを開催した。このセッションでは、総務省情報流通行政局の南俊之審議官による「V-Lowマルチメディア放送の導入について」の紹介や、エフエム東京マルチメディア放送事業本部長の藤勝之氏による「V-Lowマルチメディア放送の事業推進方針」、エフエム東京がブースにて実施したV-Lowマルチメディア放送実証実験放送のデモ内容、さらに公立大学法人神戸市外国語大学総合文化教授の芝勝徳氏らが参加した「自治体とV-Lowが連携!安心安全コミュニティ放送の実現へ」と題したパネルディスカッションが行われた。後編では、芝教授らによるパネルディスカッションの内容や、エフエム東京がブースにて実施したV-Lowマルチメディア放送実証実験放送のデモ内容を報告する。

写真1●パネルディスカッション参加者
[画像のクリックで拡大表示]

 V-Lowマルチメディア放送が自治体とどのように連携し、地域防災と安心安全情報の一斉同報配信を実現するか、今進めている具体的なモデルについて、公立大学法人神戸市外国語大学総合文化教授の芝勝徳氏、BAN-BANネットワークス ネットワーク企画部次長の川端建一郎氏、エフエム東京マルチメディア放送事業本部副本部長の仁平成彦氏によるパネルディスカッションが行われた(写真1)。

地域住民に伝えるための完璧な情報伝達手段は無い

 行政情報を地域住民に伝えるための既存の仕組みとして、発信者は市町村の地方自治体、情報の区分としては平時の広域広報、防災減災の平時の情報、非常時の緊急警報、避難情報を地方自治体の首長の責任で発信をしなければならないことになっている。

写真2●従来の情報伝達手段
[画像のクリックで拡大表示]

 市町村による情報発信手段には、直接広報と間接広報がある。直接広報では、市町村からみて直接的に広報紙、広報車、防災行政無線、自治体の広報WEBサイトに対し、自治体が編集・作成した伝達メッセージを、媒体を介さずに直接発信する。また、間接広報は、テレビやラジオ、新聞などの既存メディアを使って発信するもので、あくまで情報を伝達してもらいたい情報をメディアに渡し、メディアが編集して発信する(写真2)。

 直接広報の課題は、「広報紙は災害発生時の緊急時には間に合わない」「防災行政無線は故障して使えなくなる可能性もある」「津波などの場合は避難しなければならない」など限界がある。また、間接広報の課題は情報が遅れる場合があることで、キー局が発生地域、市町村の細かいところまでカバーできるのかといった問題もある。

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