スマートフォンは、ほぼ全機種が携帯データ通信機能のほかに無線LAN機能を搭載している(図1-1)。最近は携帯電話ネットワークの混雑時に、迂回路として無線LAN経由でインターネットに接続する使い方が注目されている。上手に使うには、無線LANの仕組みをおさえることが大切だ。

図1-1●スマートフォンは、携帯データ通信と無線LANの2つの通信機能を持つ
図1-1●スマートフォンは、携帯データ通信と無線LANの2つの通信機能を持つ
無線LANは、企業や家庭のネットワークにアクセスする際に使用する。最近は、携帯ネットワークが混雑している際の“迂回路”としても注目されている。
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 無線LANは2.4GHz帯と5GHz帯に大別できる。対応製品数と安さは2.4GHz帯が5GHz帯を上回るが、快適さでは5GHz帯に軍配が上がる(表1-1)。5GHz帯はチャネル数が多く、隣接チャネルと使用する周波数が重複しないためだ。また5GHz帯に対応する機器は2.4GHz帯に比べると少ないので、5GHz帯には空いている利点もある。これらの理由で周波数帯の選択は、無線LAN利用の快適さを左右する。最近のスマートフォンは、両周波数帯に対応するものが増えている。

表1-1●無線LANの使用周波数帯は大きく2.4GHz帯と5GHz帯にわかれる
表1-1●無線LANの使用周波数帯は大きく2.4GHz帯と5GHz帯にわかれる
2.4GHz帯は他用途と共用であり端末数が多いなど、混雑が進んでいる。そのため最近は、5GHz帯が注目されており、スマートフォンも5GHz帯に対応する機種が増えている。
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