ニコンは2013年11月5日、撮像素子にフルサイズ相当の「FXフォーマット」規格のセンサーを採用したデジタル一眼レフカメラ「Df」を発表した。ニコンのフィルムカメラ「Fシリーズ」を彷彿とさせるクラシックなボディーに、最新鋭のフラッグシップ機「D4」と同等の1625万画素のセンサーを搭載。写真趣味向けに特化した仕様となっている。
発売は11月28日、ボディーの実売価格は28万円前後。ブラックとシルバーの2色がラインナップされる。また「Df 50mm f/1.8G Special Edition」をセットにしたレンズキットは実売30万円前後での販売を予定。なおキットの「Df 50mm f/1.8G Special Edition」は、従来の製品と比べ、ボディーにレザートーン塗装を施し、フォーカス部分のグリップはマニュアルレンズをイメージした部材に交換されている。絞りリングのようなアルミ製シルバーリングの装飾も施された。このレンズは単体販売も予定されており、予想実売が2万9400円前後、Dfと同じ11月28日に発売される予定だ。
所有欲が沸いてくるクラシックボディー!
「Df」をひと言で表すなら「クラシックカメラの操作感があるハイエンドカメラ」。ボディー上部には、露出モードダイヤルや1段刻みのシャッタースピードダイヤル、電源ダイヤル、レリーズモードダイヤル、ISO感度ダイヤル、露出補正ダイヤルと6種類ものダイヤルが並び、カメラの基本的な撮影設定は全てダイヤル操作で行う。そのためDシリーズで撮影ステータスを表示していた上部の液晶は、Dfではわずか2行の文字が表示できるだけのごく小さなものが採用され、必要に応じて表示が切り替わる補助的なものとなった。
ダイヤル類はロック解除ボタンを押しながらカチッカチッと回すフィルム時代の方式がそのまま採用されている。操作感はクラシックカメラそのものだ。もちろん、ダイヤル部分は金属でできており、文字の部分はしっかりと彫り込まれている。また、シャッター部分には、昔ながらのケーブルレリーズが装着できる。