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通信・放送融合型新サービス・ウォッチング

V-Lowマルチメディア放送が切り開く、全く新しい放送サービスとライフスタイルイノベーション(前編)

隅倉 正隆=IT・放送技術コンサルタント 2013/11/15 日経ニューメディア

エフエム東京は、「CEATEC JAPAN 2013」(2013年10月1日~5日開催)において、「V-Lowマルチメディア放送が切り開く、全く新しい放送サービスとライフスタイルイノベーション」と題し、セッションを開催した。このセッションでは、総務省情報流通行政局の南俊之審議官による「V-Lowマルチメディア放送の導入について」の紹介や、エフエム東京マルチメディア放送事業本部長の藤勝之氏による「V-Lowマルチメディア放送の事業推進方針」、エフエム東京がブースにて実施したV-Lowマルチメディア放送実証実験放送のデモ内容、さらに公立大学法人神戸市外国語大学総合文化教授の芝勝徳氏らが参加した「自治体とV-Lowが連携!安心安全コミュニティ放送の実現へ」と題したパネルディスカッションが行われた。前編では、総務省情報流通行政局の南俊之審議官によるV-Lowマルチメディア放送の制度や放送政策について、エフエム東京マルチメディア放送事業本部長の藤勝之氏による「V-Lowマルチメディア放送の事業推進方針」について報告する。

 V-Low帯は、地上アナログテレビ放送終了後に空いたVHF帯の周波数跡地のうち、90M~108MHzの帯域を指す。V-Lowマルチメディア放送は、そのうち99MHz~108MHzの周波数帯を利用して地方ブロック別に向けに行うマルチメディア放送のことである。現在福岡地区でV-Lowマルチメディア放送の実証実験が行われている。2013年9月27日には総務省から、V-Lowマルチメディア放送及び放送ネットワークの強靭化に係る周波数の割当て・制度整備に関する基本的方針が公表されている。

検討開始から10年の流れ

写真1●総務省情報流通行政局官房審議官南俊行氏
[画像のクリックで拡大表示]

 ラジオのデジタル化は、地上デジタル放送開始時から約10年間、様々な議論が行われてきた。当初、テレビについてはアナログ放送のデジタル移行、ラジオについては新しいチャンネルを使った新規サービスを実施することで議論をスタートさせた。そして、平成15年10月にデジタルラジオ推進協会(DRP)を設立してデジタルラジオの実用化試験放送を開始、平成16年9月には総務省内に「デジタル時代のラジオ放送の将来像に関する懇談会」が立ち上がった。当時、VHF-High帯の帯域を利用して、早急にデジタルラジオを開始する予定であったが実現できず、その後VHF帯をV-LowとV-Highに分け、マルチメディア放送導入に向けて検討がスタートし、様々な実証実験を実施し、今日に至っている。

 最初に登壇した総務省情報流通行政局審議官の南俊之氏は、「ラジオ業界全体として、V-Low波の早期実用を希望していることもあり、この周波数帯の新しい周波数の割り当ての考え方を整理し、9月27日に『V-Low マルチメディア放送及び放送ネットワークの強靭化に係る周波数の割当て・制度整備に関する基本的方針』を発表した」と南俊之氏は述べた(写真1)。

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