先日、将来グローバルで活躍したいと考えている大学生とグローバルビジネスの経験がある社会人の総勢約40人が集まった会議に、筆者も参加する機会がありました。

 大学生の皆さんは、留学経験や海外生活経験がある人が多く、やる気満々で、臆せず、頭も良く、話し方も理路整然としており非常に優秀な印象でした。社会人はメーカーや商社などの海外駐在経験者、企業の中でグローバル人材育成を担当している方、外資系グローバル企業のシニアマネジメント経験のある方たち、実際にグローバルビジネスを展開している経営者などです。

 この会議に出席して、いくつか興味深いことを発見したので紹介したいと思います。企業がグローバル人材を育成するに当たり、重要なヒントになるポイントを含んでいるからです。

グローバルを目指すやる気ある大学生が周囲から浮いている

 様々な大学生が集まったので、現在の若者を取り巻く状況を知るうえで具体的な事例を聞くことができました。特に印象的だったのは、大学生の二極化が顕著だったことです。

 会議に参加したほとんどの大学生が経験していたことは、周囲の大学生と意識に差があることでした。熱意をもってサークルを立ち上げたり、留学を目標に英語の勉強をしたり、外部のセミナーに参加して積極的に何かを掴もうとしたりするなど、何か新しいことに取り組もうとすると、周囲の大学生が距離感を感じて「あいつら、意識高いよな」と揶揄したり、「彼らは意識の高い大学生だね」と嘲笑するような風潮があるようです。

 また、海外生活経験のある、いわゆる帰国子女や留学経験者に対しても自分との壁を感じ、仲間はずれ的な扱いをするということを聞いて驚きました。