少し前の日記で、「アップルが推し進めるソフトの無料化推進が気になっています。この辺りの話についてはいずれ書くつもりです」(「新型iPadは手堅い」が通の見立て)と書いていたのですが、ITproで詳しい記事が公開になりました。

 月一連載の「US NEWSの裏を読む」の最新記事である「Appleのソフトウエア無料化はMicrosoftへの脅威となるか」がそうです。書いたのは私ではありません。海外ニュースを執筆してくれているニューズフロントの小久保さんです。

 新型iPadの発表に合わせて、アップルはMac向けOSを無料化し、さらには新規Mac購入者向けにオフィス統合ソフトの「iWork」と、動画、写真、音楽編集の統合ソフトの「iLife」を無料で提供することを明らかにしました。これが何を意味するかについて触れています。

 要約すると狙いは三つです。比率で見るとほんの数パーセントに過ぎないソフトを無料化してハードの販売を伸ばし、全体としての売り上げを拡大する。無料化でOSのアップグレードを進めてバージョンの分散を減らし、アプリ開発者の負荷を下げる。無料したアプリと同社のクラウドサービスである「iCloud」を統合し、利用者の囲い込みを強化する、ということになります。

 異論はありません。記事ではマイクロソフトに対する影響について触れていますが、私は別のことが気になっています。ハード、ソフトの価値や価格の基準を社会がどう考えるようになっていくか、ということです。この辺りについてもいずれ書くつもりです。