Windows Server 2012 R2の大きなコンセプトである、クラウドOSという考え方に基づくIT基盤の実装はサーバー管理に対する大きな変革をもたらすだけでなく、そのサービスの利用者に対してもBYODやリモートワークのキーワードに代表されるような、いつでも、どこでも、どんなデバイスでも仕事ができる環境の提供に大きな役割を果たす。
ここでは、Windows Server 2012 R2によって実現される、いつでも、どこでも、どんなデバイスでも仕事ができる環境(本稿ではこれをフレキシブルワークスタイルと呼ぶこととする)のための機能と、フレキシブルワークスタイルによってバラバラになりがちな管理体系をSystem Center 2012 R2やWindows Intuneによって一元化するための方法について、それぞれ解説する。
フレキシブルワークスタイルを実現するための
Windows Server 2012 R2の機能
Windows Server 2012 R2によって提供されるフレキシブルワークスタイルのための機能は大きく、外出先からのアプリケーションアクセス、社内ネットワークへのリモートアクセス、デスクトップ仮想化の3つに分類される(表1、図1)。